2025年3月29日にYouTubeで公開された『幽霊と話せる電話番号』
フェイクドキュメンタリー「Q」が制作する作品で、今回は「新耳袋殴り込み!劇場版」の監督でも知られる村上賢司氏が登場。
彼の過去の創作作品である「幽霊と話せる電話番号」と、彼の先輩の心霊ドキュメンタリーの内容が繋がる不思議なお話です。

自作に村上監督自身の電話番号を載せたらしいけれど、実は…、て話がうまくまとまっていたよね



監督のXの投稿が今回の動画公開と連動しているから、幽霊の番号が実在するんじゃないかって思っちゃったよ
そこで、今回の記事は、「幽霊と話せる電話番号」は本当に実在するのか調査し、筆者自身も視聴者の一人として、作品の考察をしてみたいと思います。
また、その他に実在するとされる『絶対にかけてはいけない』番号についても、調べた結果をお届けいたします!


“幽霊と話せる電話番号”は実在する?作品の内容や考察について


“幽霊と話せる電話番号”は実在しない
結論を先に言うと、「幽霊と話せる電話番号」の中の電話番号は、筆者の調べたかぎり、存在しませんでした。
というのも、作中に出てくる村上監督の2004年のDVD作品自体が実在しないから。
実際に、ウィキペディアで、村上監督の作品リストを見てみると、
上記のように、2003~2005年付近に該当の作品は見当たりません。
一番可能性の高いのは「呪霊 THE MOVIE」ですが、この3作品は「病院もの」「コメディ寄り」「ジュブナイル系」なので、今回の動画と一致しません。
従って、「幽霊と話せる電話番号」という作品自体が、今回のYouTube動画のフェイク部分である可能性が高く、実在しないものであるといえます。
そう考えれば、フェイクドキュメンタリー「Q」の作品は、かなりクオリティの高い作り込みだと言えますね。
Qの『幽霊と話せる電話番号』作品紹介
それではここで、フェイクドキュメンタリー「Q」の『幽霊と話せる電話番号』がどういった内容か、かいつまんでご説明いたします。
(⇒実際の作品をご覧になりたい方はこちら)
[“幽霊と話せる電話番号”のあらすじ]
取材陣が「かけてはいけない電話番号」の噂をたどると、ひとつのDVD作品に元ネタがあり、出会ったのが村上賢司監督。
彼の2004年の作品『幽霊と話せる電話番号』は、コックリさんで幽霊の番号を聞き出した女子高生の一人が、怪異に遭遇するというフィクションだった。
怪異に遭遇した女の子が、電話口に向かい「もしもし」と連呼するラストが印象的な作品になっている。
幽霊の番号は作品内でも、モザイク処理されずに公開されており、監督本人の話によると、その番号は監督自身の携帯番号だった。
作品公開後には実際に何度か電話があったものの、一番驚いたのは、その10年後に監督の元に届いた先輩から連絡。
なんと、先輩の制作した実録作品で過去に取り上げた怪現象にも、その番号が「最期の声の連絡先」として使われていたのだ。
実録が2004年以前に制作された点を踏まえると、電話番号は家主を変えて変遷していたことになる。
今回の取材で、改めてその番号に電話を掛けてみるよう提案したところ、村上監督はおそるおそるダイヤルをプッシュ。
電話口に誰か出たのか、監督は何度も「もしもし」を連呼している。
まるで、怪異に遭遇した女子高生が電話口で何度も叫ぶように。
拙い文章で恐縮ですが、ぜひ本編を見ていただきたいと思います。
とても良く出来た上質なホラー作品となっていますよ!
Qの『幽霊と話せる電話番号』作品考察
筆者の考察では、「幽霊と話せる電話番号」とは、幽霊から電話が掛かってくる番号ではなく、自分が「幽霊=死者」となり通話する番号だということ。
つまり、電話をかけた者が死の運命を辿る番号であり、だからこそ、村上監督の元に届いたボイスは、不穏なうめきや物音を立てていたことがわかります。
そして、そのボイスの記録は、先輩の取材先で、番号が「最期の声の連絡先」として流布していた事実とも符合します。


では、動画のラストで、村上監督自身がその番号に掛けたことは何を意味するのか。
それは、監督の身に何か危険な事態が起こることを意味しています。
実際に、監督のXでは、今回の動画公開前後に不穏な投稿が繰り返されています。
失敗だった。あのインタビューは受けるべきではなかった。
— 村上賢司 (@murakenkawaguti) March 28, 2025
このように、事実なのかフェイクなのか、虚実ギリギリのラインを攻めるところが、フェイクドキュメンタリー「Q」作品の大きな魅力だといえるでしょう。
(※現在、村上監督のX投稿は通常運行に戻っています)
実在する「絶対にかけてはいけない」番号は今でも使える?実証調査してみた!
ここでは、「絶対にかけてはいけない電話番号」として噂されている番号が、今でも使えるのか実際に調査してみました。
【絶対にかけてはいけない電話番号の現在】
- 09044444444:貞子 ⇒ 現在使われていません
- 0856237974・0896237974:怖い話 ⇒ 現在使われていません
- 0336042000:リカちゃん ⇒ タカラトミー公式番号で今も通じる
- 0726335566:花子さん ⇒ リカちゃんの前の番号
- 09020481972・0734999999:ドッペルゲンガー ⇒ 073は現在も使える
- 111:メリーさん ⇒ 着信試験番号
- 0924511809・0663090177・0523321071:宇宙のパワー ⇒ 今でも繋がる
- 44444444444:不吉な番号 ⇒ 現在使われていません(イギリスに繋がる可能性あり)
詳しくご説明させていただきます。
09044444444:貞子の番号
09044444444は電話をかけると、
- 不気味な音が聞こえる
- 着信後、奇妙な出来事が起こる(スマホの誤作動、悪夢を見るなど)
- 一週間以内にしぬ
といった噂がありました。
ですが、実際は、auの通信試験用番号だったらしいですね。
当時、KDDI(au)がデーター通信用に用意した番号で、かけると「ぼー」と音がするために、怖い電話番号として広まったのだとか。
ですが、2012年以降は廃止されており、現在は電話はかけても繋がりません。
0856237974・0896237974:怖い話が流れる
こちらは「7974(泣くなよ)」というキーワードが中心の電話番号で、電話すると怖い話が聞けるというもの。
「0856237974」に関しては、実際に25年くらい前に怪談が流れるサービスを提供していたこともあり、尾ひれがついて派生したと考えられます。
「小学生の頃何回かかけたことがあります。
「昔々あるところに、、」(内容忘れた)みたいな感じで録音されたような音でおばさんの声で昔話風な物語が聴けました。ちょっと怖い話だったかもしれないけどそこまでじゃなかった気がする。カラスのカーカーというSEとかも入ってましたよ」引用元:電話帳ナビのクチコミより
もちろん、現在は廃止されており、利用することはできません。
0336042000:リカちゃん
こちらは、タカラトミーの人形「りかちゃん」の声を現在も聞くことができます。
厳密には、リカちゃんの音声が流れるサービスで、こちらと会話をすることはできません。


ちなみに、このサービスが開始された当初(1968)は、「アルプスの少女ハイジ」の声でお馴染みの杉山佳寿子さんが担当されています。
(参考:タカラトミーのFacebookより)
2代目声優が大野まりなさん(1997~1999年)で、現在は3代目の星河舞さんが担当。
特に怪談でも何でもない、公式サービスなので、気になる方は利用してみてください(通話料はかかります)。
0726335566:花子さん
0726335566は、上のりかちゃんサービスの変更前の番号となります。
実際に、電話をかけると、「移転のため、新しい番号に変わりました」とのアナウンスが流れますよ。
ちゃんと新しい番号「0336042000」も教えてくれるため、怪異的な要素は全くありません。
そのため、花子さんの電話という情報はガセであることがわかります。
09020481972・0734999999:ドッペルゲンガー
この番号は、自分の通話音質を確認できるミラー電話として利用されていたと考えられます。
09020481972の方は、現在利用できませんが、0734999999は、現在でも音声品質確認用の番号として利用可能です。
具体的には、自分の話した音声が遅延して聞くことができるサービスとなります。
同様のサービスは、クラコールという会社が「エコーコール」として提供しています。


音声品質確認は、とても便利な機能なので、ぜひ利用してみてください。
111:メリーさん
「111」は、線路受付(着信試験)番号であり、回線に異常がないか、あるいは着信ができるのか、調べるための番号となっています。
電話に繋がると自動音声が流れるため、不気味だと感じた人の噂が広まった可能性があります。
実際に、電話セキュリティサービスを提供する「Whoscall」の情報によると、
「111番電話の目的は、回線に異常がないかを確認することです。111番へかけて、正常につながれば、通話が可能であると判断できます。その後の折り返しを受けることで、着信も正常に行えることを確認できます。携帯電話会社で端末を購入した際に、店舗スタッフが111番電話へかけて、回線に異常がないかを確認することでも利用されています」
引用元:Whoscallコラム
現在でも携帯ショップで利用されている番号であることがわかります。
またこの番号は、通話料金がかからず、個人・法人問わず利用でき、ドコモ・au系は「111」、ソフトバンクは「11117」となっています。
普段利用する機会はあまりないかもしれませんが、知識として覚えておいても損はないはず。
0924511809・0663090177・0523321071:宇宙のパワー
この番号は、健康食品などを開発する「ESP科学研究所」という会社の創業者・石井普雄さんが開設したサービス。
(⇒公式ページはこちら)
全部で5つの都道府県にあり、
- 0222225901(仙台)
- 0338365388(東京)
- 0523321071(愛知)
- 0663090177(大阪)
- 0924511809(福岡)
どの番号でも、同じ「宇宙のパワー」の音声を聞くことができます。
具体的には、石井さん(1993年他界)自身の「宇宙のパワーを送ります」という自動音声が、1分ほど流れます。
最初、うめき声や気合を入れる声が入るため、不気味に聞こえますが、身体が良くなったという人の声もあるほど、ご利益の高いサービスです。
ちなみにこの音声は、CD化もされています。


44444444444:不吉な番号
この番号は、「4」が連続する不吉な番号とされていますが、44が国際電話でイギリスに繋がるため、利用しない方が良いです。
実際に、電話をかけた人の口コミによると、
「イギリスの個人宅に繋がりました。即切りしたら折り返してきて文句言われます。最初は意味が分からず何度か電話しましたが、使われておりませんで折り返される場合はコールバック機能で元の住人が新しい電話番号を知らせてきます。ただのイタズラ電話になってしまうので、かけるのはやめた方がいいです」
引用元:電話帳ナビの口コミより
上記は、2024年の情報と新しいため、現在でも通用する可能性が高いです。
従って、面白半分でも、こちらの番号にはかけないようにしましょう。
電話が繋がらないのは、怪異でもなんでもなく、相手が電話に出ないだけだと考えられます。
“幽霊と話せる電話番号”に関する記事のまとめ
今回は、フェイクドキュメンタリー「Q」の制作する動画『幽霊と話せる電話番号』を中心に調査いたしました。
動画の『幽霊と話せる電話番号』の番号は実在しない可能性が高く、今回の動画用のフィクションだと考えられます。
ですが、作品自体のクオリティは非常に高く、満足度の高いエンターテイメントとなっているため、十分に楽しめる作品だといえます。
「幽霊と話せる電話番号」以外には、現実にある「絶対にかけてはいけない電話番号」を調査しましたが、ほとんどが利用できない状態でした。
少なくとも怪異的な現象は見られず、どれも噂の域を出ないものであることが判明し、個人的には少しがっかりです。
もし本当に怖い電話番号があれば、実際に検証いたしますので、ぜひご一報をお願いいたします。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
コメント